最新の C++ の文法機能、標準ライブラリのうち、重要なものを1冊にまとめたリファレンス。
劇的な変化が起きた C++11 の新機能をいち早く解説した 2013年の初版以来、C++ のバージョンが上がるたびに改訂を重ねて、今回で第5版となりました。今回は 2024年9月現在の最新規格 C++23 に対応しています。
逆引き形式で、主に標準ライブラリの機能を紹介していくスタイルですが、その前に C++ の基本的な文法機能についても 150ページ以上を割いて総ざらいしてあります。当然ながら紙面の限界があるため、すべてを網羅しているわけではありませんが、重要で基本的な機能を優先的に取り上げています。また、C++11以降に追加された機能には、それとわかるマークを付けられています。
C++ に関してまったく知識がない状態では理解するのは無理がありそうですが、C++ のどのバージョンでもいいので、ある程度の経験があれば理解できる程度のレベルでまとめられていると思います。
本の形態を取っている以上、掲載できる情報量の限界があるので、逆引きとして利用しようとしても結局は Web検索や AI に頼ることになる可能性が高そうではあります(Web で探すなら、本書の著者らも関わっている cpprefjp などを参照するといいでしょう)。個人的には、本書は通読して、現代の C++ の機能の全体像を薄く把握することに使ったほうが役立つように思えます。
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