Modern C++ 時代のソフトウェア設計の解説書。
2011年の C++11以降の C++ を指して、Modern C++(モダンな C++)と呼びますが、本書はこうした新しい時代の C++ の登場により、ソフトウェア設計がどう変わったのかを詳細に解説しています。実際には、本書の出版時点で最新の C++20 の機能まで使われています。
90年代の中頃から「デザインパターン」という言葉がよく使われてきましたが、当時の古典的な解説が延々と繰り返されるばかりの状況が続きました。本書はこの状況を一気にアップデートしてくれるものになっています。Visitor、Strategy、Commmand、Adapter、Observer、Bridge、Prototype、Decorator、Singleton といったおなじみの古典的デザインパターンたちも、Modern C++ 時代にはどのように活用できるのか、また標準ライブラリでどのように活用されているのかが分かります。そして、CRTP、Type Erasure、External Polymorphism といったパターンの詳しい解説があります。
ただ正直なところ、この本は相当難しいです。Modern C++ の言語機能自体はそれなりに分かっている必要がありますし、ソフトウェア設計の基礎的な理解も必要です。ソフトウェア開発の実戦経験もなければ、「ここまで考える必要ある?」となってしまうでしょう。
C++ の新しい本の出版自体が少なくなってきた近年ですが、C++ による大規模なソフトウェア開発を主題にした解説書が(しかも日本語で)読めるのは喜ばしいことです。
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