C# のベストプラクティスをまとめた本。
『Effective C++』(リンクは最新版)から始まった Effectiveシリーズの C# バージョンです。C# の進化とともに版を重ねており、本書で3冊目になりました(さらに、それぞれに続巻である『More Effective C#』も存在します)。
本書が対象にしている C# バージョンは、タイトルにあるとおり、C# 6.0~7.0 です。2021年10月現在、このバージョンはすでに少々古いです(最新は C# 9.0)。
ほかの Effectiveシリーズの本と構成は同じです。C# の各種機能を、効率よく、メンテナンス性も考慮し、適切にあつかう方法を、はまりがちな落とし穴にも触れながら、50項目にわけて解説しています。各項目の話題は現実的であり、中級レベルぐらいの人が読むと「そこまで必要なのか」と感じるほど、細かいところにまで詳細に触れられています。各項目は独立しているので、気になるところだけ拾って読むことも可能です。なお、原則として、C# の機能の紹介や解説は行っておらず、機能自体は知っていることを求められます。
本書では、C# の基本的な機能に関する話題が中心になっており、リソース管理、ジェネリック、LINQ、例外処理といったものを扱っています。その他の話題(特に、並列処理や非同期処理の話題)は続巻の『More Effective C#』にあります。
評価が高い Effectiveシリーズですが、本書の内容もとても良いです。しかし、翻訳された日本語の文章の読みづらさが減点ポイントです(酷いところは本当に酷く感じる)。
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