この章の概要です。
コンソールアプリとは、グラフィカルな表現を使わず、文字を入力したり表示したりする方法で実現されているアプリケーションのことです。言い換えると、CUI (Character User Interface) で動作するアプリケーションです。
コンソールアプリは、エクスプローラーから実行することができますが、作りによっては、ウィンドウが一瞬見えるだけで、すぐに消えてしまいます。Visual Studio を使って、自分でC言語や C++ などでコンソールアプリを作ると、おそらくこうなります。
【上級】ユーザーの入力を待ってからプログラムを終了するような作りになっていれば、きちんと実行結果が見られますが、そのような作りにすると、バッチ処理などでコンソールアプリを連続して実行したいときに、いちいち停止してしまうので具合が悪い場合があります。
コンソールアプリを実行するときには、エクスプローラーでダブルクリックするという方法ではなく、コマンドプロンプトから実行します。
具体的な方法はいくつかありますが、コンソールアプリがあるフォルダをエクスプローラーで開いているなら、ここから直接コマンドプロンプトを起動すると、カレントフォルダが変更された状態で始められるので簡単です。詳細は「カレントフォルダ」のページを参照してください。
コマンドプロンプトが開いたら、コンソールアプリの名前(.exeファイルの名前。拡張子は省いていい)を入力します。「HelloWorld.exe」であれば、コマンドプロンプトには、
HelloWorld
とだけ入力します。そして、Enterキーを押すと実行されます。
実行結果はコマンドプロンプト上に続けて表示されます。実行結果の表示が消えずに残ります。実行が終わると、何か入力できる状態に戻ります。
関連する話題として、標準ストリームの入出力先を変更するリダイレクトについて、こちらのページで説明しています。
コンソールアプリの中には、実行するときに追加情報を指定できるものがあります。よくあるのは、そのコンソールアプリが処理の対象にするファイルを指定するとか、動作内容の一部を切り替える指示(オプション)を指定するといったことです。
こうした指定は、さきほどのようにアプリの名前を入力したあと、空白文字で区切って入力します。すべて入力してから Enterキーを押して実行します。
sample result.txt hello 5
空白文字を含んだ文字列を指定したい場合は、“” で囲む必要があります。
sample result.txt "Hello World" 5
どんなことを指定できるのかは、そのコンソールアプリの仕様次第なので、使い方をヘルプなどで調べるしかありません。多くの場合、以下の2つのいずれかの方法で、使い方を表示させられます(これも、そのアプリ次第ですが)。
アプリの名前 /?
アプリの名前 --help
こうした、アプリの名前に続いて入力する情報は、コマンドライン引数 (commandline arguments) と呼ばれています。入力内容は、C言語や C++ では、main関数の実引数となってプログラムに渡されます。
C言語での解説が、C言語編第45章にあります。
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