ほかのプログラムに自分自身のコピー(あるいは改変したコピー)を感染させ、そのプログラムの起動によって実行されるプログラムのことです。
多少異なる定義がなされることがありますが、経済産業省の「コンピュータウイルス対策基準[1]」では、コンピュータウイルスを以下のように定義しています。
第三者のプログラムやデータべースに対して意図的に何らかの被害を及ぼすように作られたプログラムであり、 次の機能を一つ以上有するもの。
(1)自己伝染機能 自らの機能によって他のプログラムに自らをコピーし又はシステム機能を利用して自らを他のシステムにコピーすることにより、 他のシステムに伝染する機能 (2)潜伏機能 発病するための特定時刻、一定時間、処理回数等の条件を記憶させて、発病するまで症状を出さない機能 (3)発病機能 プログラム、データ等のファイルの破壊を行ったり、設計者の意図しない動作をする等の機能
「何らかの被害」の具体例として、コンピュータの記憶装置に保存されていたデータの破壊や改ざん、削除や、ネットワークを通じてデータを勝手に送信するといったものがあります。
コンピュータウイルスと似たもの(あるいは広い意味でコンピュータウイルスに分類されるもの)として、トロイの木馬やワームがあります。トロイの木馬は、プログラムが正常な動作を続けているように見せかけ、裏では有害な動作を行っているものです。ワームは、ほかのプログラムに感染せず、ネットワークを通じて、自身をほかのコンピュータに複製していく動きを取るものを指します。また、こういった悪意をもったプログラムを総称して、マルウェアと呼びます。
コンピュータウイルスの感染経路としては、信頼できない Webサイトからダウンロードしたソフトウェアをインストールしたときや、電子メールに添付されたファイルを開いたり(実行したり)したときが代表的です。いずれにしても信頼のできないプログラムを実行しないことが重要ですが、信頼できる人や企業などになりすました人物から届いたファイルによって感染させられるケースもあり、注意が必要です。
コンピュータウイルスの感染したプログラムを発見したり、感染前の状態に戻したりするソフトウェアがあり、ウイルス対策ソフト(アンチウイルスソフト)と呼ばれます。
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