静的型付けは、プログラムの実行を開始する前に、変数や引数、戻り値などの型が決定済みであることをいいます。プログラマーがソースコード上で型を明示的に指定していたり、コンパイラなどによる型推論によって型を判断したりして、実行前に型が確定できていれば静的型付けです。
静的型付けでは、型と値が一致していないミスを、コンパイルエラーや警告などのかたちであらかじめ検出できます(プログラマーが誤ったキャストを行うなどしていなければ)。一般的に問題の発見は早いほうがいいので、この特徴は利点として捉えられることが多いです。しかし、すべての値の型を明確にし、不整合なくソースコードを組み上げなければ、実行を行うことすらできませんし、同じ意味の処理でも、型ごとに記述しなければならないなど(C++ のテンプレートのような解決策はある)、柔軟性に欠ける面もあります。また、型が実行前に決定できていると、最適化をかけやすくなり、パフォーマンスの良いプログラムになる可能性が高まります。
静的型付け言語の例として、C言語、C++、C#、Java などがあります。
静的型付けのほかに、動的型付けという方法があり、こちらを採用しているプログラミング言語は、動的型付け言語と呼ばれます。ただし、静的型付け言語であっても、リフレクションと呼ばれる機能を使うなどして、動的型付けのような柔軟さを得られる言語もありますし、基本的には動的型付け言語であっても、型を指示する方法を備えている言語もあります。
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