ゼロ初期化 | Programming Place Plus　用語集

名称 🔗

• ゼロ初期化　【zero-initialization】

解説 🔗

C++ において、変数の宣言時に初期化子を明示しなかった場合の初期化ルールの１つで、0 によって行われる初期化のことです。

ゼロ初期化が適用される場面として、たとえば以下のものがあります^[1]。

• 静的ストレージ期間またはスレッドストレージ期間をもつ変数
  • プログラムの実行開始直後にゼロ初期化される。コンストラクタや、明示的な初期化子による初期化は、それぞれのタイミングであらためて行われる
• ほかの初期化ルールの中から
  • たとえば、配列の要素に与える初期化子が不足している場合、残りの要素はゼロ初期化される

ゼロ初期化と、明示的に与えた定数式による初期化（定数初期化）を合わせて、静的初期化と呼びます^[2]。

ゼロ初期化が行われる場合、以下のいずれか該当する箇所の方法で初期化されます^[3]。

• その変数がスカラ型であれば、0 をその型に変換した値によって初期化
• 共用体ではないクラス型であれば、static でないデータメンバと、基底クラスをそれぞれゼロ初期化する。パディングについては 0 で埋められる
• 共用体であれば、static でなく名前のある最初のデータメンバに対してゼロ初期化する。パディングについては 0 で埋められる
• 配列であれば、各要素がそれぞれゼロ初期化される
• リファレンス（参照型）であればエラー（C++ のリファレンスは、参照先がない状態を表現できないため）

参考リンク 🔗

• 1. C++ standard working draft N4140 3.6.2 Initialization of non-local variables - 2 | 14882: Contents
• 2. C++ standard working draft N4140 3.6.2 Initialization of non-local variables - 2 | 14882: Contents
  • “Together, zero-initialization and constant initialization are called static initialization;”
• 3. C++ standard working draft N4140 8.5 Initializers - 6 | 14882: Contents

更新履歴 🔗

• ’2022/10/18
  • 新規作成

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